2007年11月1日木曜日

とうじそば

信州と言えば「そば」、という人も多いのではないだろうか。その中でもやや異色の「とうじそば」を食べた。松本市奈川の山の中にある店だ。

注文すると、ゆでて水にさらした普通のざるそば風のものが出てくる。これを一かたまりずつ手籠に入れ、キノコや肉、山菜などを煮立てたしょうゆ味の汁に浸けて食べる。汁に「投じる」からとうじそば、という説明を受けた。出汁は濃く、温かい。寒い季節に良さそうだ。気取らずにずるずると食べる種類の料理である。

ところで、僕は子どものころそばが嫌いだった。アレルギーではなく、味が好きになれなかったのだ。年越しそばだって渋々食べていたくらいである。それがいつの間にか、ラーメンよりもうどんよりも好きかもしれない、という状態になった。信州では戸隠に食べに行くこともあるし、東京にいた時も「神田まつや」やら「やぶそば」やらを訪れた。人間の好みなんて分からないものだ。

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