
松本市の上高地で、春の観光シーズンが近付いてきた。唯一のアクセス道である県道は、4月10日で冬季閉鎖が解除される。そんな訳で少し周辺の思い出を。 信州を代表する観光地なので、訪れるたびに割と心が踊る。
1枚目は初夏の河童橋。長野道松本ICから車で2時間近く、途中からはマイカー規制区間を走ってたどり着いた先にある。夏でも梓川の水はきりっと冷たい。みんな川に手を入れて楽しんでいる。
.JPG)
水深の浅い所で遊ぶカモ。あちらこちらにカモがいるのだ。もちろんエサを与えてはいけない。
首の辺りがかゆいのか、足で掻いている。その細かな振動が、水面にきれいな同心円を描き出す。水の透明度がうまく伝わるといいのだが。
2000分の1秒の高速シャッターで切り取っている。
.JPG)
まだ気は早いが、秋の上高地もいい。これは同じく河童橋付近を、逆に下流側から撮影したもの。寂しい位に静かな時間が流れていた。
11月下旬には再び道路が冬季閉鎖されてしまうので、その少し前に訪れた。落ち着いた妙齢の女性と一緒でなおさら楽しかったが、浮かれて薄着で出かけたら見事に風邪をひいた。若かったな(笑)

ついでに、周辺の乗鞍高原も紹介。
夏に地元有志が開いたアルプホルンの演奏会「花にささげるコンサート」の模様。観光客だけでなく、高原の植物も聴衆に見立てて演奏するという粋な取り組みだ。
10人くらいで並んでアルプホルンを吹いている。草地に腰を下ろして耳を傾けると、何とも言えずのんびりした気持ちになる。でも結構音が響くので驚き。

乗鞍高原のさらに上部、乗鞍エコーライン。
乗鞍岳の山頂付近を通過し、標高2700mに達する驚異の山岳道路だ。僕ら信州人にとっても、この道路の浮遊感は別格。まさに天空の道。残念ながら、2003年からマイカーの乗り入れは一切禁止されている。今回は乗鞍観光案内所からタクシーで上った。
ちなみに手前に生えているのはすべて樹高50cmほどの高山植物ハイマツ。森林限界線を超えており、それ以上大きな植物は育たない。

観光案内所付近に下り(それでも標高千数百mだが)、乗鞍スーパー林道で白樺峠へ。
ここは、ハチクマやサシバなど猛禽類が北方から越冬のため東南アジアへ向かう「タカの渡り」の通り道で、多い日は1日に数百羽が通過する。その世界では極めて有名なスポット。数千kmを飛ぶ鳥が、毎年必ずこの峠の上空を飛ぶなんて神秘的だ。
そんな訳で、秋になるとこの山中を多くの愛好家が訪れ、大砲のような望遠レンズを大空に向けている。
ちなみに、この日は学会関係の観察会で、鳥好きのさる高貴な方もいらっしゃっていた。ニュースではやっていなかったのでお忍びかな。
このエリアは他にも白骨温泉など楽しげなスポットが多いので、また行きたいものだ。