2009年4月14日火曜日

カボチャの冒険

僕は今まで、犬も猫もインコも、およそペット類は飼ったことがない。むしろ、得体の知れない動物が身の回りにいるのは耐えられない、と思っていた。
しかし、ここ数日は一転して、猫を飼ったらどんな生活だろうと妄想の日々である。

引き金となったのは、東北地方の農村に移住し、半農半マンガ家生活を送る五十嵐大介さんの「カボチャの冒険」。
カボチャというのは作者の飼っている猫の名前だ。都市部の住宅地で生後間もなく拾われ、「家猫」として育ったカボチャが、意外にも農山村の環境に適応していく様子を猫バカ視線で描いている。


一般論として、デフォルメした絵でかわいらしさを醸し出すのは比較的容易に思えるが、このマンガは線描された写実的な絵ながら、猫の細かいしぐさがリアルに伝わってくる。
読んでいると、実物もかわいいんだろうな、これならマンガ絵とのギャップに失望したりしないんだろうな、と思えてくる。

そんなわけで、猫との生活を真剣に夢想中。

ちなみに、同じ作者の東北シリーズとしては、「リトル・フォレスト」もある。こちらは架空の若い女性が主人公。山や川や田畑から恵みを得ながら生きる生活を描き、大自然の豊穣と、そんな中だからこそ逆に思い悩む人生の煩悶を示してみせる、しみじみとした作品だ。

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